有志による国内企業見学

 学生の長い夏休みを活用して、9月22日に新日本石油株式会社と石川島播磨重工業株式会社の会社見学を、M1・M2の有志20名で行いました。現在、両社からHMBAに企業派遣で計5名がM1に在籍しており、そのつてを使わせていただき実現した企画です。

  まずは午前中に、横浜の根岸にあります新日本石油株式会社を見学しました。最初に見せていただいたのは中央技術研究所。石油会社というと中東から原油をタ ンカーで運んで、それをガソリンやオイルに精製するというイメージを持っていましたが、研究開発はその精製に関するものに限らず、化学品や燃料電池、あるいは次世代燃料として期待される水素などの新エネルギーに関する研究開発が行われており、実際に研究所内でそれらのいくつかについて現場を見せていただきました。その後、東京ディズニーランド5個分という広大な敷地を持つ根岸製油所を見学しました。同所は国内最大の原油処理能力を誇り、所内の見学もバスに乗って行うというものでした。原油を精製するプラント群、横浜球場と同じ大きさの原油タンク、同時に20台以上のタンクローリーが入れる出荷設備、できあがった製品などを見て、原油から製品ができるまでのプロセスがよく分かりました。

 午後からは石川島播磨重工業の横浜事業所を見学。工場では、とてつもなく大きな化学プラント向けの反応炉の製造現場を見させていただき、一同圧巻。同時に製造業の現場を垣間見ることで、溶接や研磨など、現場の職人が体得している技術・技能とはどういうものかを、教室を出て実際に考えさせられるものでした。最後に同所内の研究施設を何カ所か見せていただきました。その中で、同社で長い歴史を持つ造船の研究施設では、実際に製造する船の模型を作って運航性能などを確認する「水槽」を見学することができました。水槽とは言っても深さは普通のプール以上、長さも数百メートルというもの。今回は運良くその実験に立ち会うことができ、模型の船と共に水槽の中(もちろん、私たち人間は水面上です)を移動するという滅多にない経験をすることもできました。

 1日で2社の会社見学を行いましたが、それぞれに知的な刺激を大いにうけるものでした。実際の現場とはどのようなものなのか、講義で学んだ知識を咀嚼し血肉化する手段の一つとして、今後も機会があれば学生という立場を有効に活用して会社見学を行いたいと思っております。

 そして、もちろん横浜まで出てきたからには中華街!ということで、レク担当の本領発揮?!美味しい四川料理に舌鼓を打って、見学会を終えました。(7期 渡部)

新日本石油の根岸製油所
石川島播磨重工業の横浜事業所